-慢性疲労症候群(CFS)の治療-


慢性疲労症候群(CFS)の治療

慢性疲労症候群(CFS)の症状

がんや甲状腺疾患、更年期障害などの病気はないのに、日常生活が困難になるほど強い疲労感が半年以上続く場合を、慢性疲労症候群と呼びます。

疲労感だけでなく、微熱や頭痛、関節痛、思考力の低下、睡眠障害といった症状を伴い、寝たきりになることもあります。単なる過労で疲れが取れない状態とは、全く異なります。

ところが、原因となる病気や検査での異常が見当たらないだけに、なかなか病気とは認知されませんでした。91年に厚生省(当時)研究班が設けられ、診断基準を作ったものの、医師の間に広く認識され、専門外来が増えてきたのは、ここ数年のことです。患者数は明らかではないが、国内で1000人に2人程度に発症するという推定もあります。


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慢性疲労症候群(CFS)の原因

原因はよくわかっていません。風邪症状から始まった患者は多く、欧米では集団発生した例が、かなりあります。このため、ヘルペス、インフルエンザなどのウイルスとの関連が指摘されています。ただ、感染症だけでは説明のつかない点が多く、最近はストレスの影響が注目されています。

ストレスを受けると、脳の視床下部などの反応で、様々なホルモンのバランスが崩れます。病原体から体を守る免疫系にも影響し、免疫細胞のNK(ナチュラルキラー)細胞の活動が低下します。すると、体内に潜んでいたウイルスが勢いづきますので、それを攻撃する免疫物質が作られますが、調節がうまくいかず、かえって神経系や内分泌系(ホルモン)にダメージを与えてしまいます。

悪循環の結果、体中から神経を通して脳に信号を伝える各種の神経伝達物質が減り、脳の細胞が変調をきたして異常な疲労感が生じる、とみられています。

患者の血液中では、神経伝達物質の合成に必要な「アセチルカルニチン」という物質が少なく、特に脳内の自律神経系をつかさどる部位で減っていることが最近わかっています。体のだるさといった症状が現れる理由も説明できます。

過労や対人関係など身体的、精神的な要因だけでなく、化学物質や紫外線まで、生活環境のあらゆるストレスが発病の引き金になります。

慢性疲労症候群(CFS)の治療

確立した治療はありませんが、ストレスを和らげ、免疫機能を元へ戻すことが主眼になります。

大阪市立大では、生体防御機能を回復させる漢方薬「補中益気湯」とビタミンB12、ビタミンCの服用を勧めています。うつ病などと重なっている場合もあるので、効果が乏しい時は抗うつ剤などを処方し、必要に応じてカウンセリングも行います。


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